ニッケイ・シンキング

主に日経新聞を題材にして、忽那ゼミ生が365日コメントを書く、 知的思考広場である。 コメントの切り口は多岐にわたり、ロジカルシンキング、経済学、ファイナンス、アントレプレナーシップ等が用いられる。

「広がる買収防衛策 不要なコスト株価に重し」

「広がる買収防衛策 不要なコスト株価に重し」

 ダルトンの投資先でも買収防衛策を導入した企業が数社ある。「鶴見製作所など投資先には防衛策を入れないようお願いしている。証券会社のアドバイザーや弁護士を付けるだけで数千万円かかる。株主から見れば不要なコストだろう。株価には再編への期待値も含まれる。防衛策でそれもはげ落ち、株価上昇の重しとなる」「防衛策発動後に、ブルドックソースの時価総額は下がっており、経営陣によって株主価値が明らかに毀損している。本来、現経営陣は責任を取るべきだ」


買収防衛策導入は株価に負の要因を与えるとは、前々からだいぶ言われてきましたが、
もう一度確認してみようと思います。

【短期的な影響】

○買収防衛策に関連する費用
買収防衛策を導入するためには、証券会社からのアドバイスや弁護士をつけなければなりません。
それにかかわる関連費用だけで数千万円の費用がかかります。
これは純利益が数億円規模の中堅きぎょうであればかなり重たい負担になるでしょう。

発動をするとさらに費用がかさみます。
弁護士への報酬、新株を発行するなら株主との連絡費用など莫大な費用がかかります。
買収防衛策を発動した年、ブルドックソースは赤字に転落しました。

【長期的な影響】

○企業価値…将来CFを現在価値に割り引いたもの。

今回の記事によると将来CFには、企業のM&Aや再編期待のCFも上乗せされていることになります。
買収防衛策を導入することは、アントレの図にもあったように、
企業の将来の多様性を放棄することになるので、株主からの期待も低くなるのでしょう。

【まとめ】
何度も同じような記事が出ていますが、買収防衛策導入が、
企業価値の向上につながるとは考えられません。
経営陣には将来CFの増大を目指して、あらゆる選択肢の中から、
最良であると思える選択をしていくことが求められています。
  1. 2008/06/06(金) 02:28:58|
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兵庫県にある神戸大学経営学部のゼミである。 アントレプレナーファイナンスを専攻している。

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